豆知識

仏壇について

今回は、「仏壇」について紹介致します。

仏壇の意味

「仏壇」というと、亡くなったご親族様やご先祖様を祀る場所と考えておられる方も多いですが、本来は「御本尊(ごほんぞん)」と言われる信仰の対象を表したもの(仏像や仏画など)を祀る場所でございます。別の言い方をするのであれば、「家の中にあるお寺」にあたるのが仏壇と言われております。
そのため、仏壇はご親族様が亡くなった際に用意するというものではなく、普段から仏教との縁を深める上でご自宅に置かれていたものなのです。

もちろん、最初にお話した通り現在では仏壇を亡くなったご親族様・ご先祖様を祀り、対話する場所として心の拠り所とされている方も多いので、宗教や宗派に関係なく仏壇を置いていただいても構いません。

仏壇の歴史

仏壇の始まりは今から1300年以上昔のことで、天武天皇が「家ごとに仏舎を造り、仏像をご安置して拝礼するように」と勅令を出したことがきっかけとされています。
ただその当時は、貴族階級などの一部の人しか仏壇を持っていなかったと言われています。

仏壇が広く普及したのは江戸時代からと言われています。一説には、当時の宗教政策である「檀家制度」がきっかけとなって一般庶民に広まったと言われております。

仏壇に必要なもの

仏壇に必要なものを以下にまとめ、それぞれどういったものかを説明します。

御本尊・・・信仰の対象となるもの。主に仏像や仏画などが挙げられる。
祖師像・・・御本尊の両脇に祀る、宗派の祖師(開祖)や高僧を象った像や肖像画。
仏飯器・・・仏様、あるいはご先祖様に供えるご飯の容器。
茶湯器・・・仏様、あるいはご先祖様に供える水やお茶を入れる容器。
仏器膳・・・仏飯器と茶湯器を載せる台。
高杯・・・果物やお菓子など供えるためのお皿。
鈴(りん)・・・主に、仏壇の前で読経を行う際の始まりと終わりの合図で鳴らすもの。また、鈴の音には精神統一や邪念を祓うという意味があるとされている。
香炉・・・・・香(こう)を焚くために使う器。香の香りや煙は心身を清めるとされている。
花立・・・・・お花を供えるための器。仏壇に供えるお花は、仏様の慈悲を表しているとされている。
燭台・・・・・ロウソクを立てるための台。ロウソクの灯りは、仏様の知恵を表しているとされている。

※ 宗派により、必要なものやその意味合いは異なります

仏壇を美しく飾り立てることを「荘厳(しょうごん)」といいます。 仏壇は、仏様やご先祖様の世界(お浄土)を表しているともいわれ、たくさんのお花や供物を仏壇に荘厳することは、仏様の世界を豊かにすることという考えもあるそうです。

仏壇の種類

仏壇の種類やサイズについて説明致します。

「金仏壇」
日本古来の伝統工芸の技術が集約された仏壇で、全体に黒の漆塗りされているものや、内部を金箔で仕上げているものがございます。
主に浄土真宗の方が使用されていることが多いです。

「唐木仏壇」
黒檀、紫檀などの銘木を使用した仏壇で、木材の色合いや木目を活かしたものが多いです。
材料となる銘木の種類や製造方法によって価格が大きく異なります。

「家具調仏壇」
従来の仏壇とは異なり、洋室などでも違和感の少ない、インテリアのような見た目の仏壇です。

仏壇には上記の種類の他、「台付き仏壇」と、「上置き仏壇」という種類にも分けられます。
台付き仏壇は仏壇の下に台のある床置きできるもので、高さは約140cm~170cm、横幅は約50cm~70cm、奥行は約50cm~60cmのものでございます。
上置き仏壇は、タンスやチェストなどのスペースに置くことが出来るもので、高さは約40cm~60cm、横幅は約30cm~60cm、奥行は約25cm~35cmのものでございます。

仏壇の費用

仏壇は種類によっては価格が大きくなります。
現在多くの方に選ばれている家具調仏壇で、約50~80万円ほど。とても小さな仏壇で2~5万円ほどと言われております。
金仏壇や唐木仏壇は、細工の細かさや使用されている木材によっては100万円以上のものもございます。

 

最後までご覧いただきまして、有難うございます。
仏壇の意味をご理解いただければ、今後仏壇への向き合い方も変わってくるかと思います。

 

 

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