豆知識

死亡後の手続き一覧

今回のブログでは、死亡後の手続きの一覧についてお話しさせていただきます。

愛するご家族がお亡くなりになり、悲しみの中であっても、どうしてもしなければならない手続きがいくつかございます。
期限のある手続きが多数ございますので、期限の短いものから順に一覧にしてまいります。

健康保険・国民健康保険資格喪失の手続き

・国民健康保険の資格喪失手続き
加入者が死亡した場合は資格喪失の届け出と、保険証の返還を14日以内に行う必要があります。原則、資格喪失は死亡届を提出すれば自動的に手続きが行われます。

提出先・・・お亡くなりになられた方が居住していた市区町村の役所

必要書類・・・死亡届、保険証
※死亡届の届け出は、葬祭業者が代行することが多いので、葬祭業者に確認してください

 

・健康保険、厚生年金保険(会社員の方)の資格喪失手続き
会社員の方がお亡くなりになられた場合、または健康保険及び厚生年金保険の資格を喪失した場合は、事業主が「被保険者資格喪失届」を5日以内に届け出る必要があります。

提出先・・・事業所の所在地を管轄している年金事務所

必要書類・・・保険証、死亡診断書のコピー

お亡くなりになられた方の扶養に入られていた方も保険の資格は喪失されるので、新たに保険加入の手続きが必要になります。

世帯主変更届の提出

世帯主がお亡くなりになられて14日以内に世帯主の変更が必要になります。

提出先・・・お亡くなりになられた方が居住していた市区町村の役所の戸籍・住民登録窓口

必要書類・・・届出人の印鑑と本人の確認ができるもの

提出期限を過ぎた場合は、役所窓口にてご相談ください。

国民健康保険の葬祭費を受け取る請求手続き

亡くなられた方が国民健康保険に加入していた場合、市区町村によって支給額が異なりますが、「葬祭費」として3万円~7万円の支給がございます。
申請期限は2年以内となっておりますが、「国民健康保険の資格喪失手続き」や「世帯主の変更届」と一緒に手続きを進める事ができますので、届出人の負担が軽くなります。

提出先・・・お亡くなりになられた方が居住していた市区町村の役所の健康保険窓口

必要書類・・・葬祭費支給申請書、国民健康保険証、葬祭業社の領収書

提出期限を過ぎた場合は、給付金を受けられない可能性がございますので、お早めに手続きをお願いします。

会社の健康保険の埋葬料を受け取る請求手続き

健康保険に加入されている会社員の方が亡くなられた場合、「埋葬料」として一律5万円を受け取る事ができます。
勤務先で手続きを代行してくれるケースが多いので、勤務先に確認してください。

提出先・・・健康保険組合または社会保険事務所

必要書類・・・健康保険埋葬料請求書、健康保険証、死亡診断書のコピー

提出期限を過ぎた場合は、給付金を受けられない可能性がございますのでお早めに手続きをお願いします。

上記の葬祭費、埋葬料は、保険加入者に扶養されている方が亡くなられた場合も支給されますので、役所窓口にてご相談ください。

年金受給停止の手続き

国民年金や厚生年金をもらっていた人がお亡くなりになった場合は、本人のお亡くなり後、厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内に受給停止の手続きをします。

提出先・・・年金事務所

必要書類・・・年金受給者死亡届(年金事務所で用紙を受け取れます)、年金証書、死亡診断書のコピー

提出期限を過ぎた場合、年金受給者が亡くなられてから年金受給停止の手続きを行うまでに支給されていた年金の返還、手続きを行わず年金を受給しつづけた場合は罰則金もありえます。

介護保険資格喪失の手続き

介護保険とは、65歳を超えられて介護が必要になった方、40歳を超えられて特定疾病にて介護が必要になった方を支える保険でございます。 保険加入者が亡くなられてから14日以内に資格喪失の手続きをします。

提出先・・・お亡くなりになられた方が居住していた市区町村の役所の福祉課窓口

必要書類・・・介護保険証など

提出期限を過ぎた場合、保険加入者が亡くなられてから手続きを終えられるまでに納め続けられた保険料は、還付金として戻ってくる可能性がございます。役所窓口にてご相談ください。

 

上記内容に関しまして、市区町村役所窓口にて、各担当窓口の電話番号が書かれた用紙をもらえます。まず手続きに向かわれる前に、お電話にて役所窓口で必要な物を先に確認することにより、スムーズに手続きを行えます。

遺族基礎年金・遺族厚生年金

・遺族基礎年金とは
お亡くなりになられた方によって生計を維持されているご遺族が、一定の要件で受け取ることのできる年金のことです。

支給対象者・・・子のある配偶者、あるいは子のみ
※ここでいう「子」というのは、原則18歳未満の子供を言いいます

・遺族厚生年金とは
厚生年金保険の加入者がお亡くなりになられた後に、一定の要件を満たす遺族が受け取れる年金のことです。

支給対象者・・・妻、18歳未満の子・孫、55歳以上の夫・父母・祖父母

 

上記の遺族年金を受け取る手続きで必要なものは、主に以下の通りです。
・年金手帳
・戸籍謄本
・世帯全員の住民票の写し
・お亡くなりになられた方の住民票の除票
・請求者の所得証明書
・死亡診断書のコピー
・受給者本人の受取先金融機関の通帳
・印鑑 など

遺族年金に関しましては、地域によって手続きや必要書類が異なりますので、市区町村の年金ホームページ、あるいは年金事務所でご相談されることをお勧めいたします。

遺産相続

遺産とはお亡くなりになられた方の財産の事を言います。その際お亡くなりになられた方を被相続人と言い、財産を相続される方を相続人と呼びます。

・相続方法
遺言書による相続・・・遺言書がある場合、原則遺言通りの分配方法となる
※ただし遺言書には規定の書き方がございますので、注意が必要です

遺産分割協議・・・遺産を受け取る権利がある全員の話し合いにて分配方法を決める

法定相続・・・民法で決められた相続人に、遺産を決まった割合で分配する

 

・相続期限
相続される場合 : お亡くなりになられてからなるべく早く行う
相続放棄の場合 : お亡くなりになられた事実を知ってから3か月以内に申請を行う

遺産相続には専門的知識が多く、一般の方のみで手続きを進めていくことが困難なので、税理士や弁護士、司法書士に相談されることをお勧めいたします。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

このように一覧で見ると、お葬式の後に行う手続きの多さに驚かれるかもしれませんが、実際に必要な手続きは各ご家庭によって異なります。自分はどのような手続きを行う必要があるのかをまずご確認いただき、実際に手続きを行う際には、期限のあるものに注意し、役所や年金事務所、税理士や司法書士といった専門機関と相談しながら進めていきましょう。

 

 

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