豆知識
死後の処置について
大切な方がお亡くなりになられた際、病院または葬儀会社にて死後の処置(エンゼルケア)を行います。今回はその死後の処置について少しお話させていただきます。
死後の処置(エンゼルケア)とは
「死後の処置(エンゼルケア)」とは、故人様の身なりを綺麗にする最後の処置のことを指します。
故人様は、当然亡くなられた後にお化粧やお髭剃りといったセルフケアが出来ないため、故人様に代わって身なりを整えてあげるという意味もあります。
病院でお亡くなりになられた際は看護士が、ご自宅や施設でお亡くなりになられた際は介護士が行うこともございます。エンゼルケアの処置の内容は、施設によって異なります。
エンゼルケアでは何をするのか?
故人様の鼻や口に綿やガーゼを入れたり、お身体を拭いてあげる処置をイメージされる方が多いと思います。実際、エンゼルケアで行う代表的な処置はその2つでござます。
鼻や口に綿やガーゼを入れるのは、臭いや体液の漏出を防ぐための処置でございます。最近では、綿やガーゼが見えないように処置することや、透明なゼリー状の液を入れて体液の漏出を防ぐなど、故人様のお顔ができる限り自然に見えるような配慮をしている施設も増えてきております。
闘病生活で長い間お風呂に入れなかった方には洗髪や足浴、濡らした布でお身体を拭いてもらい、故人様が女性の場合は薄化粧を施します。また、ご生前着られていたお洋服などに着替えさせてもらえる施設もございます。
施設などにより内容が異なりますが、約30分~1時間前後でエンゼルケアは終了いたします。
葬儀会社で行う死後の処置
葬儀会社では主に、「故人様のお身体を保全する」ための処置を行います。
故人様が亡くなられた場所に寝台車でお迎えに向かい、ご安置先までお送りした後、まずはドライアイスを使用してお身体の保冷の処置を行います。これにより、故人様のお身体の腐敗を抑えます。
葬儀会社によっては、24時間ごとにドライアイスの追加・交換を行うところや、冷凍室で故人様をご安置するところもございます。
また、ご遺族様がご希望の場合は専門の納棺師による「湯灌」を行うこともあります。湯灌では、ご安置場所に浴槽を準備して故人様にはお風呂に入っていただき、ご遺族様の立ち合いのもと、一緒にお着替えやお化粧を施します。
ご葬儀に参列される方に故人様の綺麗なお姿を見ていただくために、湯灌はお通夜までに行う葬儀会社が増えてきております。
最後までご覧いただきまして、有難うございます。
「死後の処置」とは、故人様の最後のお旅立ちを皆様の思い出に残していただくための大切なケアでございます。
施設や葬儀会社によってエンゼルケアの内容は異なりますので、ご不明な方は施設に直接お問い合わせください。